噂 |
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過去の呪いを供養するため、毎年7月15日に供養法要が行われている。
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メモ |
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昔好色な地頭がいて、嫁入り前の女性は結婚する前に地頭の家にお目見えするしきたりになっていた。おむつという女性もまた、おきてどおりに地頭の家に行った。地頭に関係を強要されたおむつは、死でもそれには従おうとはしなかった。 |
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怒った地頭はおむつを裸にして牢に縛り付け、三日三晩鞭打ち、さらに大ヘビを股に押し込んだり、毒クモを首筋に這わしたりと散々虐げた後、生き埋めにして殺してしまった。 |
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そのことを知ったおむつの母親は、生き埋めの目印となっていた丸い石に粟泡をふりかけながら、
「もし魂があるのなら、この粟の数ほど地頭を呪ってやれ」
と、呪いの言葉を吐いたという。
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それ以来、地頭が寝ていると毒クモや大ヘビが入ってきたり、天井が落ちてきたりするといった怪現象が頻繁に起こるようになった。恐怖のあまり発狂した地頭は、次女や下女を斬り殺し、挙げ句の果てには一族郎党をすべて斬り殺し、最後には自殺してしまったという。 |